相続空家について | 念ずれば花ひらく「会社経営」

相続空家について

親から実家を相続したものの、地理的な問題から放置し、空家になっている家が多くなりました。
当社でも、「売るか」「貸すか」「どうしたらよいか」の相談を頂いている物件が複数あります。

昨年施行された【空家対策特別措置法】により、今後「特定空家」に指定されてしまうと、固定資産税が上がってしまう事になるかも知れません。

住むつもりも全く無い家を相続した場合、家計の負担ばかりが増えてしまいますね。
一定の家賃も見込めなければ、私は売却するのが無難だと思っています。

空き家は所有するだけで費用がかさみます。
固定資産税の他、定期的な清掃、それに伴う電気代や水道料金、万一に備える火災保険の保険料も必要です。年間に数十万円必要ではないでしょうか。

リフォームして賃貸に出すにしても、築数十年の建物を賃料を頂いて貸すまでにするには、少なくとも300万円前後のリフォーム費用が必要でしょう。建物によっては500万円以上掛かってしまいます。
賃貸の場合、5年程度でリフォーム費用を回収できるかが賃料の目安です。賃料については、管理費等の経費や空室リスクも考慮が必要です。

しかし、地域によっては売却が困難な空き家もあります。
そんな場合、家屋の解体費を自分で負担して更地にし、無償でお隣さんなどに譲渡したほうが将来にわたって続く所有コストよりも安く済む場合もあります。

おかしな話ですね。
今流行の「空家管理サービス」も家が荒れるのを抑えることはできても、建物の老朽化は進みますので、方針は早めに決めた方が良いと思います。

4月からは、相続した空き家を売った譲渡所得から3000万円を控除する制度が始まる予定ですので、そちらの利用を考えても良いでしょう。耐震リフォームをしたり解体したりして売ることや、相続から3年を経過する日の属する12月31日までの相続であることなどが条件です。