家を持つということ | 念ずれば花ひらく「会社経営」

家を持つということ

賃貸派VS持家派・・・
住宅雑誌などでは年中取り沙汰されていますね。
まわりの友人や知人で、マイホーム購入者が出てくると少し焦ったりしてきます。

では、一生賃貸と持家を購入する選択、いったいどちらが正しいのでしょうか。
ここでは、正しい、正しくないの議論はやめて、どちらがお得?という視点で考えて見ます。

実際には、生涯賃貸派の支払い家賃総額と、住宅ローンを組んで苦しい返済が続くものの定年後にはマイホームが確保できる安心感を比較するのが良いのでしょうが、今後の年金問題や社会情勢を考えると自ずと結論が出るのではないかと思います。

日本人の2014年に発表された平均寿命は、男性80歳、女性87歳。平均で84歳で、世界最長です。
今現在の現役世代ではあまり考えませんが、余命という考え方もあります。
例えば、下の図のように厚生労働省が発表している「主な年齢の平均余命」をみてみると、仮に60歳で定年を迎え、嘱託で5年経過後の65歳を見てみましょう。




65歳時点で、男性は19年、女性は24年の余命があるのです。しかもこれは平均ですので当然伸びる可能性は大きいですよね。
ということは、一生賃貸派の場合、仮に10万円の賃貸住宅に居住の場合、20年で2400万円、30年で3600万円の賃料負担です。
我々が老人になったとき、きっともっと寿命は長くなっているはずですので、30年を見込んだ資金計画が必要ですね。
老後のゆとりを作る予算の他に、これだけの金額を確保しようとしたら、退職金だけでは当然不足しますし、よほど貯め込まないとなりません。

賃貸派は、現役時代を優雅に暮らすために選んだ道ですから、これだけの貯金を残す事はほぼ不可能でしょう。
人は、過去の事は思い出す事ができますが、未来の予想はなかなか思い描けないですよね。
とすると、老後を思うと「持家派」にならざるを得ないというのが私の結論です。

それでも、一生賃貸派には言い分もあるでしょう。
例えば、年代年代における住宅コストを変化させられること。
子供が巣立てば、夫婦だけなら狭い間取りで十分ですし、家賃も下がります。
夫婦2人で4LDKは広すぎます。
更に住宅ローンは、ほぼ定年時まで続きますから、どんな状況になろうとも返済に追われますが、賃貸であればシンプル生活で家賃コストを抑えることもできます。
しかも、金利を払う必要もありませんしね。
それでも、老後の住宅費は掛かるので、倹約生活が必要です。

ただ、今社会問題視されている「孤独死」は常に賃貸住宅ですよ。
そうやって考えると、皆さんの老後はどうでしょうか?

極論と捉えられるかも知れませんが、家は買わざるを得ないんだと思います。
買える時に、是非持ち家を持ちましょう、輝かしい老後の為に・・・